阿蘇の大自然から熊本城などの歴史遺産、赤牛や馬肉などの絶品グルメ、情緒ある黒川温泉など旅の魅力が凝縮された九州熊本。
この記事では熊本を訪れたら、ぜひ見たい絶景や大人も子供も楽しめる見どころを3泊4日で巡るモデルコースを紹介します。
あわせてモデルコースを回った場合の予算の目安も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
モデルコース
初日
空港リムジンバスで熊本市内へ(10:50~11:29)
阿蘇くまもと空港に着いたら、空港リムジンバスで熊本市内に向かいます。
空港リムジンバスは1番バス乗り場から出発しますが、乗車前にバス乗り場近くにある自動券売機で乗車券を購入します。
空港から熊本の中心街「通街筋」までは約40分、熊本駅前までは所要約50分です。空港リムジンバスは熊本市内で14箇所に停車するため、滞在するホテルの近くのバス停で下車しましょう。
ホテルに荷物を預ける
熊本市内に到着したら、宿泊するホテルに荷物を預けましょう。
熊本で宿泊するホテルでお薦めなのがアークホテル熊本城前。空港リムジンバスが到着する熊本の中心街「通街筋」からほど近く、熊本城へも徒歩で向かうことが出来る好立地ですが、ルートイン系列のホテルなのでリーズナブルに宿泊できます。
部屋は少し狭く感じますが、熊本城側の部屋に泊まると部屋から熊本城の天守郭が見えます。手前の旧NHK熊本放送局のアンテナが邪魔ですが・・・
朝食は和洋食ビュッフェスタイルで、からし蓮根など熊本の郷土料理を頂くこともできます。
アークホテル熊本城前の宿泊予約はこちら 熊本市内の宿泊予約はこちら熊本名物の馬刺しランチ(12:30~13:30)
観光の前にお昼ですのでランチを頂きましょう。
熊本でまず初めに食べたいのが熊本名物の馬肉料理。馬肉は熊本の甘い醤油で頂く馬刺しや握り寿司のほか、ステーキやしゃぶしゃぶなど多様な料理で味わうことが出来ます。
馬肉は高タンパク・低カロリーでビタミンや鉄分が豊富なのがうれしいところ。
アークホテル熊本城前など通街筋周辺のホテルや熊本駅周辺のホテルに宿泊する方におすすめなのが老舗「菅乃屋」さんです。
菅乃屋さんは基本的にはディナータイムのみの営業になりますが、上通店や熊本駅店ではランチ営業も実施していて、夜に比べてリーズナブルにコース料理が頂けます。
また、桜町バスターミナルや熊本駅周辺のホテルに宿泊する方におすすめなのが、馬肉料理の名店「天國」さんです。
上質な馬肉を取り扱う地元でも人気のお店ですが、ランチタイムには馬刺しやステーキなどをリーズナブルに食べられるランチメニューがあります。
菅乃屋さんも天國さんも混雑することが多いお店ですが、私が旅行した時は菅乃屋さんは電話でランチの予約が可能でした。
熊本城(13:30~15:30)
ランチを済ませたら、いよいよ観光開始です。
まず初めに熊本のシンボル、熊本城に向かいましょう。熊本城は戦国武将の加藤清正が築城した城でその美しさから日本三大名城にも数えられています。
こちらは熊本城の正面入口となる頬当御門。門の正面に天守閣が見えますが、天守閣を顔に見立てると、門がちょうど鎧の頬当に見えるのでその名が付いたとか。
こちらは本丸御殿。藩主の居住空間で熊本城で最も豪華なつくりになっています。
熊本城で特に必見なのが石垣。下から上に登るにつれて角度が急になり、上部はほぼ垂直になっています。また石垣の上部には、登ってきた敵を攻撃するための数々の仕掛けが設けられています。
また石垣は作られた年代によって構造が異なり、上の石垣は整形された石を積み上げていますが、こちらは自然の石をうまく積み上げて石垣を形成しています。
熊本城は現在、大地震により被災した建物の修復工事中で見学エリアが大きく制限されています。詳細についは熊本城の公式ホームページを確認してください。
くまモンスクエア(16:00~17:00)
テトリアくまもと鶴屋東館にある施設で、自由に見学できる熊本の営業部長「くまモン」のオフィスやくまモングッズを豊富に取り扱うショップが設けられています。
また、くまモンと触れ合うことが出来る各種イベントが開催されています。
〒860-0808熊本市中央区手取本町8番2号テトリアくまもとビル 1階
TEL 096-327-9066
時間 10:00~19:00
料金 無料
公式ホームページ(https://www.kumamon-sq.jp/index.html)
熊本ラーメンの夕食
馬肉と並んで熊本を代表するもう一つの名物料理が熊本ラーメン。
とんこつベースのスープに香ばしい焦がしニンニクと歯ごたえのあるきくらげが特徴のラーメンです。
通街筋近くで人気のお店は、桂花本店さん、こむらさき本店さん、黒亭さんです。
2日目
SL人吉(9:45~12:09)
2日目の初めはSLの旅です。JR九州では熊本駅と人吉駅間でSLを使った観光列車を走らせていて、約2時間半のSLの旅を楽しむことができます。 道中車窓から須磨川の美し景色を楽しむことができます。
SLの旅を楽しむために、8時半ごろにホテルをチェックインし熊本市電もしくはバスで熊本駅に向かいます。
SL人吉の発車は9時45分ですが、SL人吉が駅のホームに入線する様子を楽しんだり、列車に乗り込む前に写真撮影を楽しみたいので、早めに熊本駅に向かいましょう。
SL人吉の車内は木をふんだんに用いたエレガントな内装です。車窓だけでなく、美しい車内空間やSL人吉でしか買えないお土産ショッピングなども楽しめます。
人気駅弁 栗めし
人吉駅についたら予約していたレンタカーを借りて、ドライブに出発です。
ただ、人吉のレンタカー屋さんは駅から離れた所にあることが多く、駅に着いたら迎えに来てもらう形になるケースが多いです。
そこでレンタカー屋さんに連絡して迎えを待つ間に、駅の隣にある人吉駅弁やまぐちで、名物栗飯を購入しましょう。
また、九州でレンタカーをかりる場合には、たびらいレンタカー経由で借りるのがお得です。
たびらいレンタカーの詳しい説明は下記の記事を参考にしてください。
通潤橋 (14:40~15:10)
レンタカーを借りたら、さっそく人吉ICから高速に乗って通潤橋を目指します。通潤橋までの距離は120km。途中のサービスエリアで先ほど買った駅弁を食べながら走る事1時間40分ほどで到着です。
通潤橋は教科書にも出てくる1854年に作られた日本最大級の石造りアーチ水路橋です。
この橋の上部には水路に溜まった堆積物を輩出するための放水口が設けられており、観光のために定期的に放水が行われています。(熊本地震の影響で放水は中止されていましたが、2020年から放水が再開されることになりました)
石造りの美しい橋から、勢いよく放水される姿は圧巻です。
熊本県上益城郡山都町長原
TEL 0967-72-1158(山都町役場山の都創造課 )
時間 特になし(見学自由)
料金 無料
公式ホームページ(www.town.kumamoto-yamato.lg.jp)
高千穂峡(16:00~17:00)
この日最後に向かうのは宮崎県の高千穂峡です。阿蘇山の火山流がゆっくりと冷やされて柱状に固まった柱状節理の大地を川が侵食してできた渓谷で、日本の滝百選にも選ばれている真名井の滝などの絶景が広がっています。
この渓谷の中を貸しボートで遊覧することもできますが、非常に人気で数時間待ちが当たり前の状況になっているので、貸しボートに乗る場合には明日の朝一に高千穂峡に向かいましょう。
なお貸しボートは渓谷の水量が多い場合には営業中止になります。雨天の他、雨が降った翌日などは晴れていても営業していないケースが多いので、事前に高千穂峡のホームページで営業状況を確認しましょう。
高千穂峡の周辺はハイキングコースになっていて、起伏に富んだ渓谷を散策できます。
渓谷にかかる3つの橋が見えるポイント。ここまでくるとハイキングコースを引き返す方が多いです。
〒882-1101 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井御塩井
TEL 0982-73-1213(一般社団法人 高千穂町観光協会)
カーナビ設定時は、高千穂峡淡水魚水族館(TEL:0982-72-2269)
時間 特になし(見学自由)
料金 入場無料 (駐車料金:500円)
公式ホームページ
高千穂のホテルへ
高千穂で宿泊する場合にお薦めなのがホテル グレイトフル高千穂。
高千穂峡周辺はリーズナブルに宿泊できるホテルが少ないですが、ホテル グレイトフル高千穂はツインルーム2名1室(小学生以下の添い寝無料)が1万3千円程度で利用できます。
ベットはかなり幅が広いので、子供と添い寝しても大丈夫でした。またホテル1階にコンビニがあるため便利です。
朝食は、和洋のビュッフェですが宮崎の郷土料理があり楽しめました。また子供の朝食も無料で頂けました。
ホテル グレイトフル高千穂の宿泊予約はこちら 高千穂の宿泊予約はこちら3日目
阿蘇に向けてドライブ(9:00~10:30)
3日目は9時にホテルを出発して、阿蘇内牧温泉にある名店「いまきん食堂」を目指します。
いまきん食堂までの距離は約60km、途中道の駅などで休憩しながら1時間半ほどのドライブです。
途中、有名なループ橋も通ります。
いまきん食堂でランチ(10:30~12:00)
いまきん食堂は阿蘇内牧温泉にある創業100年を超える老舗の大衆食堂で、阿蘇で飼育されているあか牛を使ったあか牛丼(1,760円)が頂けます。
あか牛は熊本と高知が2代生産地で、赤身が多い肉質でより牛肉の赤身の味を楽しめる牛肉です。赤みが多いですが、適度な脂肪分も含んでいるので柔らかく旨味も感じられます。
いまきん食堂は開店が11時ですが、あか牛丼目当てで行列ができるので、開店の30分前にはお店に並びましょう。
大観峰 (12:20~13:00)
あか牛丼を食べた後は阿蘇の外輪山を車で登り、大観峰を目指します。
大観峰は阿蘇の外輪山にあるビュースポットで、天気が良いと阿蘇の巨大なカルデラを一望することが出来ます。
先ほどまでいた阿蘇の街が眼下に見えます。
大観峰からの景色を見ると、阿蘇が巨大なクレーターの中にあるのだと実感できます。
ミルクロードをドライブ(13:00~14:00)
ミルクロードは阿蘇の外輪山に沿って続く道で、道の周囲には美しい緑の牧草地と阿蘇のカルデラの景色が広がります。
このどこまでも続くこの美しい景色の中を車で走り抜けるのは、爽快で楽しいです。
ミルクロード沿いにはいくつかの展望スポットや駐車スペースがあるので、気になる景色が見つかったら、少し休んで景色を堪能しましょう。
黒川温泉(14:00~)
筑後川の源流のひとつである田の原川沿いに情調ある温泉宿が集まる九州でも屈指の人気を誇る温泉街です。
街の中心にかかる丸鈴橋からは、周囲の自然に溶け込むよう佇む黒川温泉ならではの風景を楽しむことが出来ます。
温泉街にはレトロな雰囲気のお店も多く、散策するのが楽しいです。
山の宿 新明館
黒川温泉でお薦めなのが、山の宿 新明館です。
部屋は田の原川に面した歴史を感じさせるお部屋で、川のせせらぎを聞きながらゆったりと過ごすことができます。ただ、夜は川の音がうるさくてなかなか寝付けませんでした。
新明館をおすすめする一番の理由はお料理。いままで泊まった温泉旅館の中で、この新明館のお料理が一番美味しかったです。
先付は味もさることながら、栗や柿、稲穂といった季節をイメージさせる盛り付けで、目でも楽しめる素敵なお料理です。
焼き物は焼き魚(鮎)の他、あか牛のステーキも頂きました。柔らかく適度な脂身があり美味しいです。
デザートも含めて15皿もお料理が出てきて、かなりお腹いっぱいになります。
新明館をおすすめする2つ目の理由がお風呂。無料で家族用の貸切風呂を使える他、めずらしい洞窟風呂に入ることができます。
この洞窟風呂は、誰もいない時に入ると雰囲気が最高です。他にも川沿いの露天風呂や内湯、さらに姉妹館である人気宿「山みず木」のお風呂も利用することができます。
山の宿 新明館の予約はこちらから 黒川温泉の宿探しはこちらから4日目
温泉宿でくつろぐ(~9:40)
せっかく温泉宿にきたので、出発を少し遅らせて温泉に浸かってゆっくり過ごします。
また朝食もかなりボリューミーなので、食後に部屋でゴロゴロして休みましょう。
鍋ヶ滝(10:00~10:30)
最終日、最初に向かうのは黒川温泉から車で20分ほどの距離にある鍋ケ滝です。
一見、普通の滝のように見えますが・・・
この滝は滝の裏側に入ることが出来る滝で、テレビコマーシャルの撮影でもよく使われています。
滝の裏側に入る機会はなかなか無いので、とてもワクワクします。子供も大喜びです。
〒869-2502 熊本県阿蘇郡小国町黒渕
TEL 0967-46-2113
営業時間 9:00 – 17:00 (最終入園16:30)
料金 高校生以上 300円・小中学生 150円・小学生未満 無料
阿蘇中岳(11:30~12:30)
いよいよ阿蘇の大カルデラの中心に位置する中岳を観光します。
朝食の量が多いので、お昼は食べずにそのまま観光を続けます。もしお腹が空いたら中岳山頂付近のレストハウスで軽食も頂けます。
上の写真は草千里が浜。中岳の山頂ほど近くに位置する直径1kmの草地で、雨水が溜まった池があります。
天空の大地を連想させる絶景です。
中岳のふもとから草千里が浜に向かう道は春から秋にかけて緑が美しい牧草地が一面に広がっていてます。
この美しい景色の中を車で走り抜けるのは本当に楽しい。
途中で放牧されている牛にも出会います。
上の写真は米塚。小さいながらも火山で、頂上部のくぼんだ火口は直径100mほどあるとのこと。
中岳山頂近くにあるロープウェイ乗り場。現在は火山活動の影響でロープウェイの運行は停止しています。
ここら辺まで来ると火山活動が強い時には、かなり刺激臭のある火山ガスが周囲にも広がっていて、目や喉が痛くなります。自然の恐ろしさを体感できます。
白川水源(13:00~13:30)
次に向かうのは白川水源。中岳から車で30分ほどの所にあります。
熊本の街を流れる白川の水源になっている湧水で、阿蘇の大地で濾過された清らかな水が毎分60トンも湧き出しています。
とても透明度が高く、輝く池の底の砂粒の動きで水が湧いている様子が良く分かります。所どころターコイズブルーに輝く水面が美しいです。
〒869-1502熊本県阿蘇郡南阿蘇村白川2092-1
TEL 0967-67-1111(南阿蘇村産業観光課)
時間 特になし(見学自由)
料金 高校生以上 100円
阿蘇くまもと空港へ移動(13:30~14:30)
白川水源から阿蘇くまもと空港までの距離は約30kmで、途中道の駅などで20分程度の休憩をはさんでも1時で到着です。
レンタカー会社で返却手続き(14:30~15:00)
レンタカー会社には余裕を持って出発の2時間前には到着するようにしましょう。
阿蘇くまもと空港のレンタカー会社は空港ターミナルから離れた場所に店舗がある場合も多いです。その場合は返却手続きを終えた後に、ターミナルまで送迎してもらいます。
搭乗手続き(15:00~15:30)
自動チェックイン機でチェックイン手続きをおこなった後、カウンターで荷物を預けます。
その後セキュリティーチェックを受けて、搭乗ゲートへ向かいます。
搭乗(16:00~)
飛行機に搭乗して、東京、大阪に向かいます。
旅行費用の目安
このコースの旅行費用の目安は以下の通りで、飛行機代を除くと100,560円で一人当たりの旅費は5万円程度になります。
明細 | 金額の目安 | 備考 |
空港リムジンバス(空港→通町筋) | 1,400円 | 大人700円(子供半額) |
アークホテル熊本 | 11,200円 | ツインルーム2名利用 |
菅乃屋 | 8,000円 | ランチコース大人1名4,000円 |
熊本ラーメン | 2,000円 | ラーメン×2 |
市電orバス(ホテル→熊本駅) | 360円 | 大人180円 |
SL人吉 | 5,380円 | 大人2,690円(子供半額) |
栗飯 | 2,200円 | 1,100×2 |
レンタカー | 14,000円 | コンパクトカー2泊3日 |
高速料金(人吉→山都中島西) | 2,120円 | |
高千穂峡駐車場 | 500円 | |
ホテル グレイトフル高千穂 | 13,090円 | 2名1室朝食付(小学生以下無料) |
あか牛丼 | 3,520円 | 1,760円×3名分 |
新明館 | 32,000円 | 2名1室 朝夕食付 |
鍋が滝 | 600円 | 大人300円(小中学生半額) |
白川水源 | 200円 | 大人100円 |
ガソリン代 | 4,000円 |
このモデルコースをお好みに応じてうまくアレンジして、ぜひ熊本旅行を楽しんでください。
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