ロシアというとちょっと怖いイメージがあり、旅行するのはちょっと躊躇してしまいがちですが、マトリューシカなどの可愛い雑貨やワシリー寺院のようなどこかカワイイ独特の建築文化があり、ひそかにロシアにはまる女子が増えています。
また、ロシアはかつてソビエト連邦という東ヨーロッパや中央アジアにまたがる巨大な連邦国家だったため、意外と知られていませんが多様な食文化を持つ隠れたグルメ大国です。
そんな意外な魅力を持つロシアですが、入国するのにビザが必要だったり、ロシア旅行固有の注意点や出費があります。
そこでこの記事では、これからロシア旅行を計画されている人の参考のために、ロシア旅行では何にどのくらい費用がかかるかやロシアをお得に旅行するための15のテクニックを公開します。
なお、この記事で取り上げるロシア旅行はモスクワやサンクトペテルブルグなど欧州に近いロシア西部を旅行する場合を想定しています。
ウラジオストクなど日本から近いロシア極東部を旅行する場合には、旅行費用や必要なビザがこの記事と異なりますのでご了承ください。
- ロシア旅行にかかる費用の目安
- ロシアをお得に旅行するための15のテクニック
- スカイスキャナーを活用して、お得な航空券を探し出す
- ロシアビザを自分でロシア大使館に申請して取得する
- ビジネスランチで食事代を節約
- 早くて安くて美味しいカフェテリアで食事代を節約
- ピローグのお店で食事代を節約
- Yandex.Taxiを利用して時間とお金を節約
- ロシア版交通ICカードでメトロやバスを割引運賃で利用する
- クレジットカード付帯の旅行保険を使うことで保険料を節約
- 保障内容をカスタマイズできる海外旅行保険で保険料を節約
- 格安海外SIMカードを利用して、パケ代を大幅に節約
- オフライン地図アプリ「MAPS.ME」を活用してパケ代を節約
- ルーブルへの両替はクレジットカードの海外キャッシングを利用する
- 公衆トイレを利用して、雑費を節約
- booking.comとExpediaでリーズナブルなホテルを見つける
- 空港ラウンジで食費を節約
- 最後に
ロシア旅行にかかる費用の目安
10日間のロシア旅行にかかる費用は工夫して節約すれば15万円に収めることもできます。泊まるホテルのグレード上げたり、食事を豪華にすると25万円~35万円くらいになります。
◆9泊10日のロシア旅行の費用の目安
項目 | 節約プラン | 標準プラン |
航空券 | 6万円(節約術利用) | 12万円(直行便利用) |
ロシア国内交通費 | 2万円 | 2万円 |
空港から市内への移動費用 | 800円(バス利用×4回) | 4,600円(taxi×2、鉄道×2) |
市内の移動費用 | 3,000円 | 3,000円 |
宿泊費 | 2万8千円 (約3,500円×8泊) | 8万円 (1万円×8泊) |
食費 | 8千円 (1,000円×8日) | 2万4千円 (3,000円×8日) |
入場料 | 1万円 | 1万円 |
お土産代 | 1万5千円 | 1万5千円 |
通信費 | 3,380円(節約術利用) | 1万円 (海外Wifiレンタル) |
旅行保険料 | 1,800円(節約術利用) | 3,500円 |
ロシアビザ取得費用 | 1,700円(節約術利用) | 15,000円 |
雑費 | 3,000円 (300円×10日) | 1万円 (1000円×10日) |
合計 | 15万5千円 | 31万5千円 |
上記は9泊10日の旅行費用の目安ですが、うち1泊は機中泊になるので必要な宿泊費は8泊分になります。
また食事も10日のうち、初日と最終日は機内食があるので8日分の食費があれば大丈夫です。
ロシアは入国にあたりビザの取得が必要なため、ビザ取得費用がかかることに注意してください。
これから各費用の目安について、詳細を説明します。
航空券代 (日本ーモスクワ往復)
ロシア旅行費用の中で最も大きなウェイトを占めるのはロシアまでの航空券です。
日本とロシア西部を結ぶ路線は2019年12月時点で東京ーモスクワ線のみで、アエロフロート・ロシア航空と日本航空の2社が運行しています。※2020年にANAもモスクワ就航予定
そのため通常はまず日本からモスクワに向かい、モスクワを起点にしてサンクトペテルブルグなどロシア西部の見どころを巡る形になります。
東京ーモスクワ間の航空券は3~4か月前に予約した場合、日本航空やアエロフロートの直行便利用で10万円~15万円です。
ロシア国内交通費 (都市間の移動)
ロシア国内の都市間を移動する方法には、ロシア国内線フライト、長距離列車、長距離バスの3つの移動方法があります。
近年ロシアはルーブル安となっており、飛行機、鉄道、バスのいずれも日本と比べて総じて安いです。
日本からの旅行者でもっとも利用の多いモスクワ→サンクトペテルブルグ間を例にすると、飛行機はアエロフロート航空、S7航空を始め多くの会社が参入して競争が激化しており、早めに予約すれば往復1万円程度でチケットを購入できます。
列車の場合は寝台列車と高速列車が走っており、料金は時間帯やどれだけ早く予約するか、座席クラスによって変わりますが片道4,000円~12,000円程度です。
バスは最も安く片道3,000円程度です。
空港から市内への移動費用
意外と無視できないのが空港から市内までの交通費です。
モスクワやサンクトペテルブルグなどの大都市の場合、移動手段にはタクシー、鉄道(アエロエクスプレス)、バスが利用できます。
空港タクシーはモスクワ、サンクトペテルブルグ共に行先ゾーン毎の定額制になっており、1,000円~3,500円程度です。
空港タクシーは空港内のタクシーカウンターで事前に料金を支払って乗車しますが、外国人の場合には勝手に高級タクシーが手配される場合があるため注意してください。
高級タクシーの場合はアウディーやベンツなどグレードが高い車種が使われますが、料金は3~4倍になります。高い料金が提示された場合には「エコノミー」といって毅然と断りましょう。
モスクワのシェレメーチエヴォ国際空港やドモジェドヴォ空港の場合、アエロエクスプレスという空港と市内を結ぶ特急列車を利用できます。料金は500ルーブル(約850円)です。
一番安いのはバスで100~200円程度で利用できます。バスには通常のバスのほかにマルシュルートカと呼ばれるバンタイプの乗り合いバスがあります。
マルシュルートカの方が通常のバスよりも割高ですが、市内までノンストップで行くため時間は早いです。
市内の移動費用
街中はメトロやバスでの移動がメインになります。
メトロやバスは共に1乗車100円程度です。
宿泊費
宿泊費は値段の差が非常に大きく、大都市部では安いホテルはバス・トイレ付の個室で一泊3,000円程度から見つけることができますが、外資系のホテルになると一泊1万5千円程度、ラグジュアリーホテルになると一泊3~10万円になります。
食費
レストランの値段も幅広い選択肢があり、ファストフードなどで安く済ませようと思うと一食500円~1000円程度になります。
標準的なレストランに行くと、一食1,000円~3,000円程度になります。
入場料
入場料は近年のルーブル安の影響で日本に比べて総じて安く、多くの博物館や美術館は250円~800円(150~500ルーブル)程度で入場できます。
ただしサンクトペテルブルグのエカテリーナ宮殿、ペテルゴフ宮殿など観光客が集中する一部人気施設では外国人向けの入場料が暴騰しており、2,000~3,000円程度かかります。
お土産代
お土産物の値段は、日本と大体同じです。
雑貨類だとマグネット類は大体150円~500円程度、マトリョーシカなどの雑貨は中国製などの安い物で1000円程度、ロシア人の作家さんが作成したような物は1万円程度の値段になります。
チョコレートなど菓子類は、日本のスーパーよりも少し安いくらいの値段で購入できます。
ロシア雑貨のお土産は下記の記事で詳しく紹介しています。
通信費
旅費の中で意外にお金がかかるのが通信費です。
旅行中は地図を見たり、観光地を調べたり、飛行機のチェックインをしたり、友人とLINEをしたり、Instagramに写真をアップしたりと何かとパケットを使いますが、海外ローミングなんてしてしまうとパケ代がとんでもないことになってしまいます。
海外Wi-Fiレンタルを使う場合、価格.comで最安値を調べて事前に予約すると1日あたり500円~1000円程度になります。
旅行保険料
海外旅行保険料は年々値上がりしており、2019年12月時点だと、ロシア10日間で大体3,500円~5,000円程度になります。
ロシアビザ取得費用
ロシアに入国する場合には、入国目的に応じたビザの取得が必要です。
ビザを取得する場合には、旅行会社やビザ取得代行会社に依頼するケースが一般的です。
料金は依頼する会社やビザの種類によって異なり、ロシア公式ビザセンターだと4,500円+バウチャー代金、1万5千円程度です。
また、出発日までの時間が無く急ぎビザを取得しなければいけない場合には、2万円~3万円程度かかります。
雑費
主にミネラルウォーターや有料トイレ、カフェで休憩する際の費用です。
水とトイレだけであれば、1日あたり数百円見ておけば大丈夫です。カフェを頻繁に利用する場合には一日あたり500円~1,000円程度見ておくと安心です。
ロシアをお得に旅行するための15のテクニック
スカイスキャナーを活用して、お得な航空券を探し出す
ロシア旅行費用の中で最も大きなウェイトを占めるのはロシアまでの航空券です。
旅費を15万円以内に抑えるには、モスクワやサンクトペテルブルグまでの航空券代を8万円程度に抑えておきたい所です。
私の場合はスカイスキャナー という航空券比較サイトを使って探し、S7航空のサンクトペテルブルグ行きのチケット(東京ーモスクワ往復&モスクワーサンクトペテルブルグ往復)を8万円で手配できました!!
S7航空の成田-モスクワ間のフライトは実はコードシェア便で、実際にはJAL便に搭乗することができます。
実際に搭乗してみると、機材はエアバスの最新型機A350で機内は快適、食事も「RED U-35〜若き料理人たちによる機内食〜」という企画のメニューで大変美味しかったです。
機内エンターテイメントも同区間を運行するアエロフロート航空よりも、日本語プログラムが充実していて、見たかった映画を何本か見ることができました。
またスカイ漫画というコンテンツがあり人気漫画が読めますが、大体1巻~3巻分しか無いのでちょっと物足りなく感じます。
コードシェア便を利用して安い値段で日系エアラインに乗るほか、中国系航空会社の活用などお得な航空券を探す方法は下記の記事にまとめていますので、ご覧ください。
ロシアビザを自分でロシア大使館に申請して取得する
ロシア大使館は、ロシアの公式ビザセンター(Interlink)を通してビザを取得するように案内していますが、ロシア大使館に直接ビザを申請して、ビザを取得することも可能です。
ロシア大使館に直接ビザを申請してビザを取得する場合、申請から2週間後の受け取りであればビザ発行手数料が無料になります(観光ビザの場合はビザ申請のためにロシアの旅行会社が発行するバウチャーが必要になるので、その代金約1,700円程度が別途必要になります)
これにより、ビザ代行業者やInterlinkを経由するよりもビザ取得費用を格段に安くすることができます。
ロシアビザの取得方法は、下記の記事にどこよりも分かりやすくまとめましたので、参考にしてください。
ビジネスランチで食事代を節約
ロシアでは平日のお昼限定で日替わりメニューを安く提供するビジネスランチというサービスを提供するレストランが多くあります。
庶民的なレストランのビジネスランチを利用すると、290~390ルーブル(約490円~660円)でかなりボリュームのある昼食を取ることができます。
このビジネスランチを活用してお昼に美味しい料理をたくさん食べて、夜は質素な食事にすることで食費を大幅に抑えることができます。
また、昼食で取ったカロリーは日中の観光で消費できますが、夕食は沢山食べると太るだけなので、これで旅行太りも抑えることができます(笑)
ビジネスランチは基本的には地元の人向けのサービスですので大抵ロシア語でしか案内がありません。
ロシア語でビジネスランチは「БИЗНЕС ЛАНЧ」と表記されていますので、これを目印に美味しくてお得なビジネスランチを探してください。
モスクワでビジネスランチを提供するレストランは、こちらのサイトで調べることができます。
早くて安くて美味しいカフェテリアで食事代を節約
ロシアには、ロシア料理をリーズナブルな値段で提供するチェーン店がいくつかあります。このようなチェーン店をうまく活用すると食費を抑えることができます。
特に安くて早くて味もそこそこなのが、Столовая № 1(ストロバヤNo1)というカフェテリア形式のレストランで、サンクトペテルブルグを中心に14店舗を運営しています。
料理によって値段が異なりますが、メインのプレートは一皿100ルーブル程度(約170円)、スープやサラダ、デザートは一皿50ルーブル程度 (約85円)です。
同じくカフェテリア形式でロシア料理を提供するMy My(ムームー)というレストランがあります。
こちらは主にモスクワを中心に店舗展開しており、牛のオブジェが目印のレストランです。
My Myの料理の味はСтоловая № 1よりも美味しいですが、値段は高めです。
ピローグのお店で食事代を節約
ロシアにはピローグという伝統料理があり、美味しいピローグの専門店がいくつかあります。
ピローグはパイ生地の中に様々な具材を包み込んで焼いた料理で、惣菜用のピローグでは挽き肉のピローグや、ホウレンソウとチーズのピローグ、サーモンのピローグ、鶏肉とキノコのピローグなど様々なバリエーションがあります。
デザート用だとクリームチーズのピローグ、リンゴのピローグ、チェリーのピローグなどこちらも様々あります。
ピローグの専門店でまずお薦めなのが、シャトルレ(Штолле)というお店です。
モスクワやサンクトペテルブルグなどに何店舗かあり、サンクトペテルブルグだとエルミタージュ美術館の近くにも店舗があります。
シャトルレでおいしいと評判なのはサーモンのピローグ、クリームチーズのピローグ、チェリーのピローグです。
上の写真がそれで、左上がチェリー、右上と左下がサーモン、右下がクリームチーズです。
サーモンのピローグはスモールサイズで170ルーブル(約290円)、クリームチーズのピローグはスモールサイズで90ルーブル(約150円)です。スモールサイズと言ってもかなり大きいので、一人一個でお腹いっぱいになります。
通常のサイズを頼むと食べきれないので、注文時に必ずマーリンキー(スモールサイズ)と言いましょう。
またシャトルレはボルシチの味にも定評があります。
シャトルレのボルシチはサンクトペテルブルグで一番美味しいボルシチにも選ばれたことがあるそうなので、ぜひ味わってみてください。
シャトルレ以外でおすすめなのが、 カフェ・ピロシュコヴァヤ(Кафе Пирожковая)です。
こちらもサンクトペテルブルグやモスクワに店舗があります。
こちらはシャトルレよりもかなりリーズナブルで挽き肉入りピローグが70ルーブル(約120円)、サーモンのピローグが80ルーブル(約136円)、ラズベリーのピローグなどデザート系が60ルーブル(約100円)で食べられます。
ネフスキー通りの近くだと下記の場所に店舗があります。
Yandex.Taxiを利用して時間とお金を節約
モスクワやサンクトペテルブルグ市内を移動する場合には、メトロやバスを使うことが多くなりますが、メトロやバスでのアクセスが不便な所(バス停やメトロ駅から離れている観光名所やメトロやバスでは乗り継ぎが多い場所)に行く場合にはタクシーを使った方が便利です。
その際に活躍するのは、ロシア版YahooともいうべきYandexが提供するYandex.Taxiというタクシー配車アプリです。
iOSやAndroidのスマホでタクシーを手配でき、注文時に料金と目的地までの所要時間の目安が表示されるので、ボッタクられる心配はありません。
また料金も非常に安く、2~4kmの距離であれば200円~400円程度で移動できるケースが多いので、複数人で移動する場合はメトロやバスを使うよりも安くなるケースもあります。
またサンクトペテルブルグ空港から市内への移動はバスorタクシーの2択しかありませんが、Yandex.Taxiを利用すると空港のタクシーカウンターで提示された値段よりも半額以下の値段でタクシーを利用できました。
Yandex.Taxiの詳しい使い方や料金例は下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
ロシア版交通ICカードでメトロやバスを割引運賃で利用する
ロシアにもSuicaやIcocaの様な交通ICカードがあり、これを利用するとメトロやバスを割引運賃で利用できます。
トロイカ(Тройка)
モスクワの交通ICカードはトロイカ(Тройка)というもので、このカードを使用してメトロに乗ると通常55ルーブル(約95円)の運賃が 38ルーブル(約65円)になります。バスも同様に割引になります。
トロイカカードはメトロの切符売り場やバス、トロリーバス、路面電車の自動券売機で購入することができます。
購入時に50ルーブルのデポジットが必要になりますが、トロイカカードを払い戻せばデポジットは返却されます。
パドロージニク(Podorozhnik)
サンクトペテルブルグの交通ICカードはパドロージニク(Podorozhnik)というもので、このカードを使用してメトロに乗ると通常45ルーブル(約77円)の運賃が 36ルーブル(約61円)になります。バスも同様に割引になります。
パドロージニクはメトロの切符売り場で購入することができます。
購入時に60ルーブルのデポジットが必要になりますが、購入から45日以内であればカードの払い戻しが可能でデポジットは返却されます。
クレジットカード付帯の旅行保険を使うことで保険料を節約
ロシア旅行費用を節約するために無視できないのが海外旅行保険。
旅行会社にもよりますが旅行先がロシアの場合、標準的な補償内容で旅行期間10日間の保険契約を結ぶと、4000円~7000円くらいの保険料が発生します。
これをクレジットカードに付帯された保険で賄うと、上記海外旅行保険料をまるまる浮かせることができます。
ただし、クレジットカードに付帯された保険は一般的に治療費用の上限が低く抑えられています。
海外旅行保険では1000万円~5000万円まで保障するケースが一般的ですが、クレジットカード付帯の保険では200万円~300万円を保障の上限としているケースが大半です。
そのため、クレジットカード付帯の保険に頼ることに対して賛否がありますが、個人的にはリスク次第ではクレジットカード付帯の保険に頼るという選択肢も「アリ」だと考えています。
ロシアの治療費については価格.comさんのサイトに詳しくまとめられています。また、たびともさんのサイトにも、ヨーロッパ旅行での高額な治療費の支払い例が掲載されています。
両サイトを見るといずれも1000万円を超える高額な治療費が掲載されており、クレジットカード付帯の保険では不安になってしまいますが、よく見ると事例の大部分は200万円以内で収まっています。
実はロシアで治療費が高額になるのは以下のケースです。
- ロシアの地方を旅行中に脳血管疾患や心血管疾患などを発症し、設備の整った大都市の医療機関への緊急搬送が必要になった。
- 重度の火傷などロシア国内での治療が困難な重症外傷を負い、ドイツなどの病院への緊急搬送が必要になった。
- ロシアの医療機関で治療を終えてから帰国することができず、医師・看護師の付き添いのもと日本に医療搬送された。
そのため、旅行出発直前まで健康状態になんら問題が無い、ロシア旅行時に地方に行かないなど、上記のリスクが限りなく低い場合には自己判断でクレジットカード付帯の保険で済ますという選択も可能です。
保障内容をカスタマイズできる海外旅行保険で保険料を節約
クレジットカード付帯の保険では不安という場合、保障内容をカスタマイズできる海外旅行保険を使うと保険料を大幅に節約できます。
各海外旅行保険の保障内容と10日間のロシア旅行をする場合の保険料を下に示します。
保障項目 | カード付帯保険 | AIG海外旅行保険 | エイチ・エス保険 | JTBたびほ |
傷害死亡 | 5,000万円 | 1,000万円 | 1,000万円 | なし |
傷害後遺障害 | 300万円 | 1,000万円 | 1,000万円 | なし |
疾病死亡 | 300万円 | 500万円 | 1,000万円 | 1,000万円 |
治療救援費用 | 200万円 | 2,000万円 | 1,000万円 | 1,000万円 |
個人賠償責任 | 3,000万円 | 1億円 | 1億円 | 1億円 |
携行品損害 | 50万円 | 20万円 | 30万円 | なし |
保険料 | ー | 8,750円 | 3,370円 | 1,770円 |
カード付帯保険は私が利用しているクレジットカード(楽天プレミアムカード)付帯の保険です。
「AIG海外旅行保険」は空港の自動販売機で良く販売されている保険です。
「エイチ・エス保険」は保険料比較サイト価格.comで最安値で出てきた保険です。
「JTBたびほ」は私がおすすめする保障内容をカスタマイズできる保険です。
保険料比較サイトで最安値の保険を探すとメジャーなAIGの保険に比べて保障内容はそのままで保険料を半額以下に下げることができます。
海外旅行保険が付帯されたクレジットカードを持っていない場合は、エイチ・エス保険に加入するのが一番お得ですが、私のようにすでにカード付帯の保険もある場合には、保障内容が重複しています。
そこで保障内容をカスタマイズできる海外旅行保険「JTBたびほ」で、カード付帯保険の保障が弱い部分だけに保険を掛けると、保険料が劇的に安くなります。
格安海外SIMカードを利用して、パケ代を大幅に節約
旅費の中で意外にお金がかかるのが通信費です。
旅行中は地図を見たり、観光地を調べたり、飛行機のチェックインをしたりと何かとパケットを使いますが、海外ローミングなんてしてしまうとパケ代がとんでもないことになってしまいます。
海外Wi-Fiレンタルを使う手もありますが、価格.comで最安値を調べても1日あたり最低550円、10日で5500円ほどかかってしまいます。
そこで活用したいのが海外SIMです。ロシア旅行の場合、Amazonでロシアで使用できる格安SIMを680円~3,500円程度で販売しており、パケ代を大幅削減できます。
一番有名なSIMカードはais-sim2flyで、ロシアを含む世界40ヶ国以上で、使用開始から15日間、4GBまでデータ通信を行うことができます。
使い方は、現地に到着したらスマホのSIMカードをais-sim2flyに交換し、マニュアルに従って、スマホの設定画面を開き、APN(アクセス・ポイント・ネーム)とデータローミングの設定を行うだけです。
また、私は使用したことがありませんが、ロシアで使える値段の安いSIMカードを探すと下記もあります。
◆ロシアへ行こうRussia SIM 10日間3GB テザリング・Lineも利用可能
◆ ロシア MegaFomeプリペイドSIMカード 6日 4G・3Gデータ通信無制限
オフライン地図アプリ「MAPS.ME」を活用してパケ代を節約
MAPS.MEは無料で使えるオフライン地図アプリです。
使い方は簡単で、旅行に行く前に予め旅先の地図をダウンロードしておくことで、旅先ではオフラインで地図を確認できます。これにより地図アプリを使用するためのパケ代を節約できます。
通常の地図アプリと同じように、周辺の施設を検索したり、GPSを使って現在位置を地図上に表示したり、ルート案内もしてくれます。
さらにこのアプリが活躍するのが飛行機の中です。
機内にモニターが付いていない飛行機に乗った場合に現在どこを飛んでいるのかわからないことが多いですが、このアプリを使うとオフラインでも地図が使えて現在地も判るので、眼下に見える景色が何なのか、目的地まであとどの位なのか判り、フライトを楽しめます。
MAPS.MEは以下からダウウンロードできます。
ルーブルへの両替はクレジットカードの海外キャッシングを利用する
日本円をルーブルへ両替する場合に一番お得な両替方法は、クレジットカードの海外キャッシングを使ってロシア国内のATMでルーブルの現金を引き出す方法です。
下記は2019年11月24日時点でのGPA外貨両替専門店(成田空港グループ直営のGPA外貨両替専門店)/VISAカード/MasterCardのそれぞれについて日本円→ルーブルのレートを比較した表です。
為替レート | 15,000ルーブルあたりの手数料 | |
ルーブル・クロスレート | 1.70 | ー |
GPA外貨両替専門店 | 2.16 | 6,900円 |
VISAカード | 1.74 | 600円 |
MasterCard | 1.74 | 600円 |
ロシア・ルーブルはマイナーな通貨なので、日本で両替を行うと非常に不利なレートになります。そのためクレジットカードのレートの方が圧倒的にお得です。
両替の方法ですが、ロシアの空港に着いたらVISAカードの場合は「Visa」もしくは「Plus」のマークが付いたATM、MasterCardの場合は「Mastercard」、「Maestro」、「Cirrus」 のマークが付いたATMを探して、キャッシングを行います。
海外のATMでキャッシングを行う方法については、MasterCardさんのサイトで詳しく説明されているので、そちらを参照してください。
クレジットカードの海外キャッシングのデメリットとしては、キャッシングした日からカードの支払日までにキャッシングの金利が発生します。この金利の発生を少なくするためには、帰国後に速やかに繰り上げ返済しましょう。
多くのクレジットカードの場合、繰り上げ返済する場合にはクレジットカード会社に電話連絡して、クレジットカード会社から指定された口座に振り込みを行う必要があります。
しかしセディナカードだと、Pay-easyというサービスを利用してカード会社のホームページ上で繰り上げ返済の手続きができるので、よく海外に行かれる方はセディナカードを一枚持っていると便利です。
公衆トイレを利用して、雑費を節約
日本では駅には必ずトイレがありますし、スーパーやコンビニにも大抵トイレが付いています。
ところがヨーロッパは基本的に公衆トイレが少なく、メトロの駅にはトイレはありませんし、コンビニやスーパーにもトイレはありません。
そのため、必然的に有料トイレの使用が増えてしまいますが、有料トイレ代も積み上げていくとなかなか無視できない金額になってきます。
そこで積極的に活用したいのがサンクトペテルブルグの公衆トイレ。目立たない所に公衆トイレがあったりします。
サンクトペテルブルグで無料で使える公衆トイレ13箇所の情報を下記の記事にまとめましたので是非活用してください。
booking.comとExpediaでリーズナブルなホテルを見つける
旅費の中で航空券に次いで高いのが宿泊費です。
旅費を15万円以内に抑えるためには、バス・トイレ付の個室で1泊3,500円程度に抑えたい所です。
この場合に活用したいのがBooking.com 、Expediaの2つのホテル予約サイトです。
私は今まで50泊ほど海外のホテルを予約していますが、上記サイトで最安値を見つけられるケースがほとんどです。
CMでもお馴染みのトリバゴを使うと各ホテル予約サイトの値段を比較してくれますが、各サイトの会員割引料金などは検索されないことが多いので、私は直接上記サイトで検索しています。
ただし、booking.comとExpediaに掲載されている低価格のホテルの中には、ハズレのホテルも混ざっているため、慎重な見極めが必要です。詳細は下記の記事を参考にしてください。
ちなみに、booking.comとAgodaは同じグループ企業(Booking Holdings Inc.)傘下のホテル予約サイトのため、サイトに掲載されているホテルの大部分が重複しています。
booking.comはオランダに本社がありヨーロッパのホテルに強く、Agodaはシンガポールに本社がありアジア方面に強い予約サイトなので、ギリシャ旅行の場合にはBooking.com の方をチェックすれば大丈夫です。
またJCBカードをお持ちの場合、ExpediaはJCB特設サイト「国内・海外ホテルをエクスペディアで予約すると8%OFF!」から予約すると更に8%OFFになるので積極的に活用しましょう。
空港ラウンジで食費を節約
空港のラウンジは飲み物やビュッフェスタイルの食事が楽しめるので、飛行機移動が多い旅行の場合、空港のラウンジで食事をとることで旅行中の外食費を節約することができます。
上の写真はサンクトペテルブルグ・プルコボ空港のラウンジで、各種ビュッフェ料理の他、ドリンク、サンドイッチやクッキー、ケーキ、スナックがいただけます。
空港のラウンジと言うと、ビジネスクラスやファーストクラスの乗客、航空会社の上級会員しか利用できないイメージがありますが、航空会社の上級会員以外でも利用する方法があります。
それは、世界1300箇所以上の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスの会員になる方法です。
プライオリティ・パスの会員になるには、プライオリティ・パスに直接$429の年会費を払う方法とプライオリティ・パスが付随したクレジットカードの会員になる2つの方法があります。
私がおすすめするのは楽天プレミアムカードです。
楽天プレミアムカードは年会費が1万円かかりますが、それによって無料で年会費$429のプライオリティ・パスの会員になれるので、大変お得です。
最後に
いかがでしたでしょうか?
ロシアはルーブル安の今ならば比較的安く旅行することができ、また可愛くて素朴なロシア雑貨も安く購入することができます。
比較的治安の良い穴場の国なので、ぜひこの15のテクニックを使ってロシアを訪れてみてください。
◆ロシア旅行に役立つ記事はこちら
◆旅行のトラブルを防ぐためのテクニック